60年にわたる、diptyqueの物語

2 出逢いから始まる創作

diptyqueは集合体です。
すなわちいくつもの要素から成り立つひとつの存在です。

創業当初は、
Desmond Knox-Leet(デスモンド・ノックス=リット)、
Yves Coueslant(イヴ・クエロン)、Christiane Gautrot
クリスチャンヌ・ゴトロ)の
3人の創業者たちがすべてを考案しました。そして今では、創業者たちの無限のエスプリに
支えられ、現在のチームがその後を継いでいます。
新しい技能が育まれ、また新たな
貢献者たちの協力もありました。こうして3人の創業者という形態で始まった
diptyqueは、その誕生以来、他に類を見ない存在になっています。

物語が始まる

ヌーヴェルヴァーグ(新しい波)

ヌーヴェルヴァーグはちょうど今から60年 前に、パリの芸術的で知的なナイトライフの中 心地、カルチェラタンから始まりました。本当の 意味での戦後ではなく、五月危機はまだ先のこ とでしたが、当時は平和な熱気に包まれていた 時期でした。

誰もが誰とでも議論を交わし、話題の中心は政治や自由だけでなく、文化や革新についてもおよび、なによりも会話すること自体が一番大切なことでした。サルトルやアロン、アルチュセールなどの哲学者たちは絶大な人気を誇り、フランス映画はゴダール、ロメール、リヴェットによって一新され、ジャズがいたるところで湧き起り、プレタポルテが街を闊歩したのもこの時代です。

ちょうどこの時期にメゾンの3人組が集結しました。彼らの友情は、独自の「3つのルール」へと自発的に発展し、3人の6つの手を合わせて
創作し、情熱や独創性、願望を共有するように なりました。このことが彼らの創作意欲を掻き 立てました。(この事に関して、後にクリスチャンヌは「なにか本物を創りたくてたまらないという欲求だった」と話しています。)

草案はアイデアから始まり、想い出は直観を導き、ディテールは次のディテールによっていっそう豊かに、または以前のものに変化をつけ、3人の才能は相乗効果を発揮しました。そこにはいつも友愛と自発性、現代性がありました。そして現在でもなおdiptyqueは進化し続けています。

また、当時はカフェの黄金期でもありました。サン・ジェルマン大通りや隣接している大通りは、ボリス・ヴィアンが「群島」と形容した出会いの場に満ち溢れていました。中には、他のカフェが営業していないときだけ店を開けるものもありました。例えば、Rose rouge(ローズ・ルージュ)、le Caveau de la Huchette(ル・カヴォー・ドゥ・ラ・ユシェット)、le Tabou(ル・タブー)、le Montana(ル・モンタナ)(はい、既に ありました!)、アルベール・カミュやヴァディム と出くわすle Méphisto(ル・メフィスト)など。 これらのカフェは、ナイトクラブとサロンの要素 が半々で、恐らくポントワーズ通りにある2つの ショーウィンドウを備えたブティックの角に位置 する革新的な店をモデルとして考えたようです。 その店の名はOrphéon(オルフェオン)でした。

家の起源へのうなずき

芸術的なコラボレーション

Gianpaolo Pagni

Gianpaolo Pagni was born in 1969 in Turin (Italy), he lives in Paris and works at Pré Saint-Gervais (93).
Graduate from the Orléans Visual Arts Institute, Gianpaolo Pagni creates his stamps and uses them as drawing tools. His work focuses on the dimension linked to memory and trace, using motif and repetition to bring to light a personal archeology, a form of endlessly renewed self-portraits. The process of « reappropriation », through the list, the collection, the object and its imprint, are as many essential elements in his drawing work as in his painting.

His practice also extends through books; Author-illustrator, he created artists' books, dreaming of making the text disappear in favor of images. He creates many, whether unique, printed, painted or stamped, edited, self-edited, bound or not. He collaborates with national and international press (Le Monde, Liberation, So Foot, L'Obs, le Un, Le Tigre, International Herald Tribune, The New-York Times, La Stampa), with many publishing houses, cultural events as well as with prestigious clients like Maison Hermès.

つまり、diptyqueのこれまで全てのそれと同様 に、オルフェオンは
「メゾンと調香師とイラストレーター」による3拍子の作品になっていま す。

60年間も続くパターンなのです。

2021年4月開幕:音楽におけるオルフェオン #Orphéon - 2021年4月開幕:音楽におけるオルフェオン #Orphéon - 2021年4月開幕:音楽におけるオルフェオン #Orphéon - 2021年4月開幕:音楽におけるオルフェオン #Orphéon - 2021年4月開幕:音楽におけるオルフェオン #Orphéon - 2021年4月開幕:音楽におけるオルフェオン #Orphéon - 2021年4月開幕:音楽におけるオルフェオン #Orphéon - 2021年4月開幕:音楽におけるオルフェオン #Orphéon - 2021年4月開幕:音楽におけるオルフェオン #Orphéon - 2021年4月開幕:音楽におけるオルフェオン #Orphéon -